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気功で元気になる?というお話

ひいろです。
昨日はある方の施術を受けました。
その時、経絡学についてお話があったのですが、やっぱり面白いですね。
この6年近く、「構造弁証」のことばかりやってきましたが、久しぶりに経絡学が面白いです!
そんな訳で今日は絶好調でした!

さて、日本の中には「気」という言葉が多くあります。
気が合う、気が滅入る、気持ちがいい、気にする、気が付く、気を使う、気が散るなどです。

また、中国医学の教科書には「気」という文字が出てこないページがないでしょう。
気虚、気滞、気陥、気脱、肝気、腎気、肺気、心気、脾気、陽気、元気、真気、正気、邪気、経気…などです。

しかし、気功の話になると鍼灸、推拿、漢方など中医を学ぶ多くの人々でさえ何やら怪しいものを見る目に変わってしまします。
まぁ、気功なんて得体が知れないから、なんだか怪しいですものね。

正直、僕自身も初めは全く信じていませんでした。
大学の同級生が気功をやっているのを知っていましたが、見るからに怪しいな、というのが気功の第一印象でした。
けっこう、第一印象を覆すのって、難しいですよね。

そうは言っても、「気」というエネルギー自体はあるとは思っていましたが、それでも鍼灸とは関係ないと思っていたのです。
しかし、師匠に出会ってその考えががらりと変わったある勉強会で「太極拳の推手は鍼治療に通じている」という話を聞いて師匠の教室に行くことになりました。
「鍼灸の医者は気功を練習している。」
後にその重要性を感じるこの言葉をその時はまだ理解していませんでした。

スープカレーを食べました。サラサラしたルーが好きなのですが、スープカレーはサラサラし過ぎているにで、いまいち食べ方がわかりません。でも、美味しかったです!!

実は、最初は太極拳がやりたくて師匠の教室の門を叩いたのでした。
しかし、師匠に「あなたは治療家なので、気功だけをやってください。武術はやらなくていいです。治療家は相手をいかに治療するかを考えます。しかし、武術家は相手をいかに殺すかを考えます。いかに化け物になるかです」と。

師匠に出会って8年間は武術を練習することを禁じられました。
日ごろは北京に留学している僕ですが、一人で練習をしています。
ある日、一時帰国した際、師匠に会いに行きました。
その時「え?ひいろさん武術やりたいの?じゃあ、やってみる?」のような感じで「武医一如」の修行が始まりました。
拍子抜けしました…。

「太極拳は格闘技であり、人を殺す技である。」
最近、太極拳のほんの一部を教えて頂きましたが、直立した状態から膝を上げて足を開くだけの動作ですが、格闘技としての応用法は非常に危険です。
太極拳はもともと集落を守る格闘術ですから、「太極拳は格闘技」というのは納得です。

もちろん、意識の持ち方で太極拳は健康法にもなります。
もし、健康にいい太極拳をやるのでしたら、気功を練習する方が効率はいいです。
気功は健康法のための鍛錬法だからです。

気功は大きく二種類に分けられます。
丹田の気を養うことを目的とした「静功」と気を巡らせることを目的とした「動功」です。気功は「練気」、武術は「練血」であるというのです。

今ある症状、病気を治す力をあなたはすでに持っています。
生活習慣、ストレスなどが原因で自然治癒力がうまく機能しなくなっている状態です。
鍼灸治療、整体、漢方薬などの力を借りて自分自身の身体と向き合うのも一つの手段です。
あなたが自分自身で取り組むことができるのが気功です。
検査を受ける費用、治療を受ける費用もかかりません。
病院に行く時間、電車やバスで移動する時間も必要ありません。
自宅で健康になれる方法こそが気功です。

まぁ、そもそも僕自身気功なんてやる気なかったのですが、なぜその必要性を訴えているのか不思議ですよね。
僕の身体にどのような変化が起こっていったかお話します。

2002年1月、師匠の教室で練習を始めました。
練習を始めてから2週間ほどすると、最近、ものすごくお腹が減ることに気が付きました。
それからしばらくすると、においに敏感になったような気がしました。
もちろん、体調もいいです。

師匠に尋ねると「お腹が空くのは脾の運化作用が強まったからです。においがよくわかるのは肺気が強くなったからです。肺は鼻に開竅(きょう:あなの意味)します。気功は意識を使います。心は神(意識)を主る。心は五行で火に属します。火は土を生みます。脾臓、胃は土に属します。土は金を生みます。肺は金に属します。これが五行です。さらに練習を続けていけばストレスに強くなり、身体も元気になります。」

この説明で五行についてようやく腑に落ちました。
学校や本で学んだことはありましたが、頭ではわかっても本当のところでは理解できていませんでした。

さらに師匠は言います。
「陰陽五行は理論ではありません。実践です」
これには本当にしびれました。
治療をする上で、理論と実践からも気功が重要であると感じたのでした。

中国で出会った老中医の多くが気功を練習されていました。
気功をされているか僕が尋ねた際に、ある先生は言われました。
「気功を練習しているかだって?練習しないでどうやって治療をするんだい?」と。

何はともあれ元気になるのには良さそうなだ、ということがあなたに少しでも伝われば幸いです。
日色鍼灸院では気功教室もやっていますので、ぜひ参加してみてくださいね。
次回は、気功の練習を怠ったために大変なことになってしまったお話をお伝えします。

それでは、再見!!

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この記事を書いた人

傳統醫學研究所日色鍼灸院院長。
約10年の中国留学の後、横浜中華街にて開業。鍼灸学士、医学博士。
世界医学気功学会常務理事。

鍼灸、気功、徒手療法などの施術を中心に、養生(生活習慣)の取り組みから身体をサポートする。

プライベートでは、5人の子供の父親。

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