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サウナ、岩盤浴は身体にいいのか?というお話

ひいろです。
平べったいやわらかい麺よりも、普通の麺が好きです。
コシがあれば、細麺でも太麺でも大丈夫です!!

謎の体調不良、その原因とは?

ある患者さんが、薬を飲んでも血圧が下がらず、肩が重苦しくて仕方がないということで来院されていました。
鍼灸治療をするとずっと下がらなかった血圧が正常値に落ち着き、首、肩、背中の張りと重苦しさも解消されました。
食べ過ぎやお出掛けが続くと疲れがたまるので時々、来院されていました。
ある時、最近心臓がドキドキ、バクバクする上に、いつも快眠なのに夜眠れないと言うのです。
また、頑張らないと息を吸い込めない感じがするというのです。

今まで体調が安定していたのにもかかわらず、突然体調が悪くなるには何か原因があると思ったので、いつもより運動したり、食べ過ぎたり、夜ふかしなどはしなかったか、と尋ねました。
すると、最近岩盤浴に行き始めたというのです。
しかも、息苦しさ、肩の重苦しさ、血圧が上がったからさらに岩盤浴に行く回数を増やしたというのです。
案の定、その後からこれらの症状がさらに悪化したというのです。

中国医学の観点からすると当然のことです。
その前にお伝えしておくと、岩盤浴が悪い訳ではありません。体質、体調、利用の頻度、目的が重要です。

汗は心臓の液!

中国医学では「汗は心臓の液」と考えます。
ですから、汗をかきすぎると心臓に悪いのです。
また、心は神を主ります。
「神」は精神活動全般を司る意識と考えて下さい。
「心」と睡眠は関係しています。
そして、「心は脈を主る」。

ですから、心臓に負担がかかってくると、動悸、息切れが出現するのです。
汗と共に陽気が漏れ、収斂不足になると血圧が上がります。
これは非常に危険な状態です。
このまま行き続けていれば命の保証はありません。
すぐに岩盤浴に行くのを止めてもらいました。

その日、治療をして、無理に汗をかくのを止めるとあれ程苦しかった症状が嘘のように消えてしまいました。
後日、この方はかかりつけの内科医にこのような事があったと伝えると、サウナや岩盤浴はすすめないと言われたそうです。

汗をかくことが何かとても身体にいいことをした気になっている人が多いです。
芸能人でもサウナの中で脳梗塞になるという人の話も聞きますよね。
「健康法」と呼ばれることをやって、体調が良くなったか悪くなったかということをしっかりと感じ取ることが大切です。

かつ丼を注文したら、店員さんの連絡ミスで親子丼が出てきました。美味しかったのですが、気持ちが完全にかつ丼だったので、食べた気がしませんでした…。心ここにあらず、とはよく言ったものです!!今に生きないといけませんね‼

山登りの時の気功法

山登りの気功法があるのですが、上顎と前歯の裏の境目あたりに舌の先を軽くつけます。
鼻から吸って鼻から吐きます。

登り始める前に一度、身体の中の汚れた気を全て吐き出します。
そして、丹田を軽く意識。
あとは忘れて、ゆっくりと登ります。
急いで登ると気が漏れてしまいます。
逆に自然界の気を盗みます。
師匠と師匠の師匠のと一緒に嵩山少林寺に行った時に教えて頂きました。

全然疲れないのと、汗はかくのですが喉が乾かない。
しかも、その汗はベタベタしていてしょっぱいです。
これは身体の中の老廃物質や毒が排出されていると考えます。
何より疲れないし、喉が乾かないのです。

サウナに入って汗をかいた場合はサラサラとしていて水のような感じです。

朝、昼、晩では身体の状態が異なる?中国医学の見解とは?

中国医学の教典『素問・生気通天論』にこのような記載があります。
「故陽気者、一日而主外、平旦気生、日中而陽気隆、日西而陽気已虚、気門乃閉。」
つまり、「陽気は主に一日のうちで外にあり、日の出の時に生じ、日中は陽気が盛んであり、日が沈むと陽気はすでに虚し、汗孔は閉じる」という意味です。
日中、陽気は皮膚表面を覆っているのですが、日没と共に陽気は体内に潜り込んできます
ですので、毛穴、汗孔は閉じるので、この時に激しい運動をして、サウナに入って汗をかくようなことは自然の摂理に反するのです。

さらに続きます。
「是故暮而収拒、無擾筋骨、無見霧露、反此三時、形乃困薄。」
ですから、陽気は内に蔵し、外において邪気の侵入を拒みます。
無闇に筋骨を動かしてはいけませんし、霧や露に侵されてはいけません。
陽気の活動法則に反することをすれば、身体は疲弊してしまうのです。

訳は意訳が入っているので、しっかり読みたい方は原文を読んで下さいね
いやぁ、古代中国人、偉大すぎます。

汗をかき過ぎるとどうなるのか?

汗を必要以上にかきすぎる状態が続くと皮膚と肉がユルユルで変な柔らかな感じになってきます。
僕は、子供の治療をする時、肉の質感を重視しています。
身体が弱い子供は肉がユルユルです。
大人にも同じことが言えます。
不眠にもなるし、カゼも引きやすくなります。

そういう訳で、サウナや岩盤浴に行く時には、何のために行くのかをしっかり考えて下さいね。
あ、ちなみに汗を沢山かいて体重を減らすというのは全然だめですよ。
そういう場合は、きっと頻繁に行くでしょうから、気を消耗するだけです。
そして、行った結果、身体がどう変わったかしっかりと確認する習慣をつけましょう。
運動も同じことです。
行く前に比べて体調が悪ければ、やり方が間違っているか、身体に合っていないことが考えられますので気をつけて下さいね

それでは、快適な毎日をお過ごし下さい!
再見!!

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この記事を書いた人

傳統醫學研究所日色鍼灸院院長。
約10年の中国留学の後、横浜中華街にて開業。鍼灸学士、医学博士。
世界医学気功学会常務理事。

鍼灸、気功、徒手療法などの施術を中心に、養生(生活習慣)の取り組みから身体をサポートする。

プライベートでは、5人の子供の父親。

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