ひいろです。
今日は診療の後に、名古屋から友人家族が治療に来られました。
六年ぶりの再会。
中華街で食事をしました。
学生時代に夏休みを利用して新疆ウイグル自治区に2か月滞在していたという人物です。
久しぶりに中国の麺について熱く語り合いました。
そのお陰で、彼の愛する「三大麺」のうち、堂々の一位の座を獲得したという四川省の「怪味麺」という麺に近日中に出会えそうです。
麺の報告、ぜひお楽しみに!!
さて、3月下旬だというのに寒い日が続いています。
暖かくなったかと思いきや、突然気温が下がったためか、私の周りにはカゼを引いている方が非常に多いです。
あなたはカゼを引いた時、あなたはどうしていますか?
え?私ですか??
もちろん、自分で治しますよ。
鍼治療をしたり、お灸をしたり。
それから、当院の副院長に治療してもらうことが多いです。
あとは早く休みます。
そうすれば、悪化することはありませんし、3日前後でよくなります。
当院に来院される方でよく聞く声です。
「たくさん栄養をつけて早く元気になります!!」
本当に早く元気になれますか??
カゼの時はたくさん食べて元気になる、という行動をとる人は非常に長引いているようです。
さらに、内臓が食べた物を処理しきれなくなるので、便秘になる可能性もあります。
こうなると病状がかなりこじれてしまいます。
それもそのはずです。
消化器系に負担がかかると「脾の運化作用」と「胃の降濁(こうだく)作用」が順調に行われなくなります。
別の見方をすると、消化器に気血のエネルギーを消費するため、回復が遅れるとのだと考えられます。
カゼを引くと薬を飲む人がほとんどです。
代表的な薬として、抗生物質があります。
抗生物質は細菌には有効ですが、ウイルスには無効です。
カゼの多く(90~95%)はウイルスによるものです。
気管支炎、肺炎、中耳炎のなどの二次感染を防ぐために抗生物質を投与するようですが、なんだか不思議な感じです。
中国医学では病気になる原因を大きく分けて二つあります。
カゼなどウイルスや細菌由来の感染症を「外感(がいかん)」といい、ストレスや疲労、食べ過ぎなどによる病気を「内傷(ないしょう)」といいます。
どちらにしても、気血が充実していて、エネルギーが滞りなく循環していれば病気にはなりません。
面白いことに、動物は体調が悪い時は食べません。
実家の猫が近所の野良猫とケンカしてケガをした時のことです。
首に深い傷を負い、化膿してしまった時、水を時々飲みますが、食事を一切しませんでした。
あとはひたすら寝ていました。自分の身体の状態を知っているのでしょう。数日経った頃でしょうか。
傷が回復してきて初めて食事を摂ったのです。
また、4歳娘が熱を出しました。「わたし、カゼひいているからごはん食べない」と言って、水分を適度に摂ると夕食を摂らずに寝てしまいました。
次の日もほとんど食事を摂りませんでした。その次の日には完全に元気を取り戻していました。
別の時には、夜になって発熱したのですが、昼間は保育園でほとんど食べず、帰宅すると「お腹が空いたからカレーを食べる!」といい、食べ終わると13時間寝続けました。
次の日には熱が下がりました。
この「お腹が空いたから食べる」という感覚がものすごく重要です。
「栄養をつけるために食べる」ではないのです。
実家の猫もうちの娘も身体の感覚によって食事をしました。
大人になると様々な知識が回復の妨げになるのです。
まぁ、ちなみに私もカゼを引いている時に食べ過ぎて鼻炎から中耳炎になったこともあります。
カゼを引いてもごはんがうまいです!
食べ過ぎると副鼻腔炎、中耳炎になることもあります。
胃経の気が下がらず、胆経の気も下がらない。中耳炎になる。
咳が出ている時は肺の宣発粛降作用が衰えています。
つまり、肺の気が下がらないために咳が出ます。
肺経のというツボに「龍虎交戦」という技を鍼使って治療すると、数分もしないうちに咳が落ち着きます。
喘息の治療でも使います。「孔最(こうさい)」は拳を強く握ると前腕に筋肉の溝が出現します。
その穴の空いた溝に取ります。また、治療の時は胃経の気が下降する力を利用します。
別の見方をすると、胃腸に負担かかることで、内臓が緊張し、横隔膜が固くなるので、副交感神経が正常に機能しなくなり、リンパの流れが悪化し、中耳炎になるようです。
豆知識として、カゼの時はお湯を飲んで水分補給をします。
冷たい飲み物だと「のどごし」でゴクゴク行ってしまいますので、要注意です。
中国では冬の乾燥した時とカゼを引いた時は「多喝水!(水を飲みなさい)」と言ってお湯をたくさん飲むように促されます。
どのくらい飲むといいのか?と聞かれますが、やはり自分自身の身体と要相談です。
180㎝と150㎝の人では必要な水分量が違うのですから、一概には言えません。
カゼの時は無理に食事を摂らず、身体の状態を観察して、食事の量を決めましょう!
それでは、再見!!
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