ひいろです。
お腹がいっぱいで苦しいです。
昔、師匠に言われたのですが、「食べる、寝る、遊ぶのも修行である」と。
頑張ります!!
さて、本日はロシア訪問記の続きです。
「アルタイから東に行ったのが日本人で、西に行ったのがタタール人である」という説があるそうです。
モンゴルにもアルタイ県という地名があり、新疆ウイグル自治区にもアルタイ市という都市もあります。
アルタイで検索すると「中央アジアの一地域」と出てきます。
シルクロードを通ってカザフスタン、ウズベキスタン、キルギスタンなど中央アジアに中国の文化がたどり着いたのは間違いないようです。
タタルスタン共和国のカザンである話題の時に言われたのは「私たちロシア人(その方はタタール人)はヨーロッパ人ではなく、アジア人なのですよ」と。
モスクワとカザンにしか行ったことがありませんし、それほど多くのロシア人と話をした訳ではないので一概には言えませんが、そのような考え方を持っている人もいるのかと驚きました。
また、タタール人は言います。
「おれたちが一番元気なのだ」と。
タタルスタン共和国の隣にバシコルトスタン共和国があります。
そこの人口の多くはバシキール人が占めます。タタール人とバシキール人の祖先は同じだそうです。
モンゴル帝国がユーラシア大陸のあちこちで戦争をしていたのは周知のことです。
モンゴル人は騎馬民族です。タタール人も騎馬民族です。
モンゴル帝国が西に勢力を拡大していき、混血が進み、その土地に定住した人々がそこで国を形成していきます。
キルギス、カザフスタン、ウズベキスタンロシア周辺の国々はもとより、バシコルトスタン共和国より更に北上したのが、タタルスタンの人々。
そうです、我らがタタール人だと言うのです。
だから、「おれたちが一番元気なのだ」と言うのです。
歴史、地理、民族の話を聞くと妙に説得力がありますよね。
タタール人は騎馬民族です。
カザンの街を出発すると、街の周辺は草原です。
だから、カザンにいる時にはしっかり栄養をつけて、たっぷり食事を摂ろうというのです。
カザンを離れたらいつ食事にありつけるかわかりません。
そのような話を、タタール料理を食べながら聞きました。
タタール料理はウズベク料理とウイグル料理に非常に似ています。
もとは同じ祖先をもつようなので、食文化も似るのでしょうか。
民族や歴史については僕も少し調べましたが、間違っていることもあるかもしれないので、興味がある方は色々調べてみてくださいね。
「カザンを離れたら、次はいつご馳走にありつけるかわからない」
当時の人々が常に死と背中合わせだったのだろうなと感じさせられるお話と料理でした。
非常に印象的だったのは馬肉です。
中国では自分の干支の動物を食べないという考え方があります。
そのため、僕は馬肉を食べなかったのですが、昨年のロシア訪問の際に16年ぶりに食べました。
今回、冬に馬肉のサラミを食べたのですが、身体の温まり方が尋常じゃないのです。タタール料理では羊肉もよく食べます。そして、小麦粉を使った料理も。
羊肉:甘、温。
効能:益気補虚、温中暖下。
『本草綱目』には「羊肉補中益気、性甘、大熱」
小麦:甘、涼。
効能:養心、益腎、除熱、止渇、通淋、止寫。
『本草拾遺』には「小麦麺、補虚、実人膚体、厚腸胃。強気力。」
馬肉は『別録』には「味辛苦、冷。」、『本草逢原』には「辛、温」とあります。
今回、馬のたてがみの部分のサラミを頂きました。
一頭から少ししか取れない希少な部位です。
食事の途中、身体の芯から温まってくるのがわかるのです。
外気温は-1℃くらいでしょうか。
ロシア人に言わせると、非常に暖かいとのことでした(笑)。
食後、外に出ても寒くないのです。
暖かいというより身体が「熱い」感じがしました。
ただ、汗をかくようなことはないのが不思議です。
唐辛子や鍋料理を食べると汗をかいて暑いのですが、タタール料理は違うのです。
カザンを離れたら草原。
次はいつ食べられるかわからない。
だから、しっかりとエネルギーを十分に蓄えるのだ、ということを体感できた貴重な経験でした。
食と健康、そして文化は常に一体であるのです。
食事は本当に美味しいですよ。僕の好みです。
中国ではウイグル料理を毎日食べていた時期もあったくらいです。
ただ、タタール料理は似たような料理が多いので、正直、一週間もいると飽きます…。
元も子もないようなことを言ってしまいましたね。
でも、ロシア料理は美味しいですよ!
今日はこの辺でПока Пока!
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