ひいろです。
昨晩から今朝まで非常に風が強かったですね。
大丈夫でしたか?
風が強いのも春の特徴です!
治療の前のカウンセリングの大事
僕は治療を始める前に問診といいますか、カウンセリングというのでしょうか、患者さんの身体の状態を知るためにお話を聞きます。
今ある症状や不調は生活習慣が主な原因であることがほとんどです。
事故やケガを除けば、全てと言ってもいいのかもしれません。
ですので、飲食について知ることは非常に重要です。
冷たいものを好むのか?温かいものを好むのか?という質問が一つ。
あなたはどのくらいお酒を飲みますか?
予診票に記入して頂くのですが、「温かいもの」好むと書いてあるのに、「お酒の量と頻度」のところには「ビールを毎日ジョッキで2~3杯」と書いてあるのです。
「温かいものを飲んだり、食べたりするのが好きなのですか?」と聞くと、「はい。好きですね。普段は冷たいものはそれほど飲んだりしません」と答えるのです。
そこで、「でも、ビールは冷たいですよね?」と指摘すると、「あ、本当だ!」と初めて冷たいものを飲んでいることに気づくのです。
これは、笑い話のようですが、かなりの人がこのような状況です。
中には「冷たいものを飲んでいますか?」という問いに対して「わかりません」と答える人もいます。
冷たいものを飲んでいるか、温かいものを飲んでいるのかさえにも注意を払えないのです。これでは自分の身体に対して無責任すぎますよね。
お酒の量についても尋ねます。
飲み過ぎが続いていると、肝臓(現代医学における)の解毒作用が落ちます。
そうなると、血液が汚れてきます。
ご夫婦で来院される方がいるのですが、そのような時は一緒に問診を聞いていてもらうことがあります。
旦那さんご自身は「それほどお酒を飲まない」と言うのですが、奥さんはすぐさま異議を申し立てます。
「あなた、ワイン一本飲むじゃない!」と。
旦那さんがしぶしぶ認める姿は笑えます。
お酒の量については、主観的に申告する人が多いです。
「それほどは飲まないです」と言うのですが詳細を聞くと、「週に6日、一日2~3杯ハイボールを飲みます」と言うのです。
症状があって、舌がまっ白で、背中が張っていればまず間違いなく飲み過ぎです。ですから、客観的に判断して身体の現状をお伝えするのが僕の役目です。
ビールが好き過ぎた人の体調は…
ビール好きな人が来院されました。週末のみ飲むというのですが、一晩にジョッキ6~8杯、2~3ℓは飲むそうです。
かなり重症の皮膚炎の方でしたが、飲酒の量を聞いてなぜ頑固な皮膚炎が続いているかようやくわかりました。
「脾胃」、すなわち消化器系は五行で「土」に属します。
土は金を生みます(土生金)。「金」は肺に属します。肺は皮毛を主ります。
「皮毛」は皮膚です。肺は鼻に開竅(きょう:あなの意味)します。
肺気が弱るので鼻がつまります(肺気不宣)。
案の定、ひどい鼻炎も患っていました。
現代医学でしたら、この場合、皮膚炎ならば皮膚科に行く必要があります。
鼻炎があれば耳鼻科に行きます。
中国医学が面白いのは、一緒に治療ができてしまうところです。
残念ながら、僕には大酒飲みの人の治療は難しいようです。
ですから、そのような方はお酒を飲みながらでも治してくれる先生を探して治療を受けに行くことをおすすめしています。
愚痴を言って、悲しみ、怒り、妬みの感情を持ってお酒を飲むと肝臓を傷めます(傷肝)。
肝の疏泄作用の低下により、「肝気鬱結」が起こるので気血が停滞します。
全身の循環が悪くなるので体調が悪くなります。
かなり、ざっくりとした説明ですが、大まかにいうとそのような感じです。
怒れば肝臓を傷つけます(怒傷肝)
肝臓は条達(伸びやかな様)を好むので(肝喜条達)、ストレスは肝臓によくありません。
憂い思えば脾臓を傷つけます(思傷脾)。脾臓がくたびれると消化吸収の作用が低下します。
ですから、お酒を飲む時は明るく楽しい気持ちで飲むの身体に良いのです。
お酒にも陰陽がある?
ちなみに、アルコール度数が高いお酒は「陽」が強いです。
蓋を開けておくと気化して量が減りますよね。なくなってしまうのが「陽」の部分です。残った水分が「陰」です。
ビールはほとんど気化しません。それは「陰」が強いからです。
この場合の「陰」とは「寒」、「湿」など気血を滞らせる性質のものです。
「陰」が多いと身体に残りやすいです。元気なうちは「陰」は体外に尿や大便、汗として体外に排出されますが、身体が弱り、加齢とともに「陰」の部分は長年かけて体内に蓄積していきます。
飽和状態、もしくは身体が「陰」を許容できなくなった時に病気を発症します。
「陰」が体内に蓄積した結果、身体を温める力である「陽気」が阻害・衰退することで心臓病、ガン、脳卒中、リウマチ、関節痛など様々な病気を発症するのです。
気功の飲み方
気功の飲み方としては、アルコール度数が40~50%のお酒をストレートで少しずつ飲んで行くようにします。
量にもよりますが、気化しやすいので外食して飲んでも、家に着く頃にはほとんどお酒は抜けてしまいます。
お酒を飲んではいけないのではなく、「何を」、「どのように」、「どのくらい」、「どのような状態の時に」飲むかが重要です。
例えば、普段は350mlを飲んでも次の日には何ともない人が、寝不足やストレスが重なり疲労が蓄積している場合には、いつもと同じ量だと飲み過ぎになる可能性があります。
「いつもと同じ量だから大丈夫」ということではないのです。
身体のコンディションは常に変化し続けているのですから。
そのコンディションの違いを感じ取ることが健康でい続けるためには非常に重要です
とは言っても、症状がある人は飲まないのが無難ですね。
ちなみに、僕はお酒の味が好きではないので、生まれて一度も好んでお酒を飲んだことはありません。
今日のお話は、あなたがお酒好きでしたら、耳の痛いお話だったかもしれませんね。
それでは、再見!!
コメント
コメント一覧 (2件)
大酒飲みの知り合いは、鼻炎と皮膚炎。納得です。お酒はお友達でやめられないようです。
そうなんですよ。
だから薬を飲んでも治らないし、鍼治療しても治らないのですよ。
生活改善した方は、それだけで、例外なく症状が変わっているようです。