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顔面神経麻痺とは「風寒の邪気が絡に入った」病です。

ニーハオ!ひいろです。
小学二年生の長女が部屋を片付けてくれました。
きれいになったので、仕事がはかどります。
ありがたいです!!

私が中国で学んだ鄭氏鍼法では患部に置鍼は10分を越えてはいけない、という教えがあります。
新潟の十日町にある張士堂藤原大輔先生の師匠、張士傑先生は顔面神麻痺には置鍼は絶対にしませんでした。

置鍼時間が長いと麻痺が残る

という教えです。

実際、中国のある病院では置鍼30分で電気鍼を毎日やっている患者さんがいたのですが、顔の筋肉が萎縮して皮だけになってしまっている人がいました。
それから、時々見かける症状として、後遺症の一種として顔面ケイレンが残ってしまう人もいます。
以上のように一度後遺症が残ると回復するのはなかなか大変です。

顔面神経麻痺の主な症状として、片側の目が閉じない、口を閉じたまま頬を膨らませない、大きく「い」ができない、眉毛を上げられずおでこにしわがよらないなどがあります。
中には発症時に耳の後ろに痛みが生じる人もいます。

中国医学的には生命エネルギーの弱りが根底にあると考えます。
顔面神経麻痺の引き金として、汗をかいているところにクーラーのカゼや自然の風に当たることで発症することがあります。
顔面神経麻痺が軽いとまぶたのケイレンが起こることもあります。

原因は

虚に乗じて風寒の邪が身体を侵襲すること

です。

例えるならば、防衛軍が弱っているところで、外敵の侵略行為を許してしまったのが顔面神経麻痺です。
もちろん、全ての病気と症状も根本的な原因は同じです。

最近、発見したお店のラーメン。さっぱりしていて美味しかったです。思わずスープを飲み干してしまいました。なかなか珍しい事態です。

私が北京の病院で研修している時、西単のアパートから病院まで自転車で通っていました。
おおよそ20分の距離です。
北京は風が非常に強いです。
冬は体感気温−10℃にはなることが少なくありません。
自転車に乗っていても向かい風が強く、大変な時もあります。

ある日、北京の風の強さを実感していると、気付くとまぶたが時折ぴくぴくとケイレンしていることに気付きました。
かなり頻繁だったので、気持ち悪いのです。
二ヶ月経っても治りません。
一生このままなのかな、と覚悟を決めたのですが、気付くと症状が消失していました。
そういうこともありますよね…。

そういう訳で、北京の病院には顔面神経麻痺の患者さんが非常に多いです。
やはり、その土地の環境や気候は病気と密接です。

先日、来院された顔面神経麻痺の患者さん、とにかく、身体が本当にくたびれ果てていました。
首、肩、背中、腰は岩のようにガチガチです。
寒さと暑さ共に弱いというのです。
これは、自律神経系のバランスが崩れてしまっているために体温調整ができない人に見られる特徴と考えています。
中国医学的には「衛気(えき)」という身体をバリアーのように守ってくれている気があります。
手をかざして何やらモヤモヤ感じる距離があると思います。
これが「衛気(えき)」です。
これが弱るとカゼを引きやすくなりますし、気温の変化についていけなくなります。

顔面神経麻痺になるのはよほど身体が弱っているのだな、と実感した次第です。

ちなみに、更に身体が弱っていると脳卒中になります。
あなたは「中風」という言葉を聞いたことがありますか?
「中」は「あたる」と言う意味です。
つまり、「風に中(あた)る」ということ。

そのため、手足が動かなくなったり、失語症になったり、半身不随の症状が出現します。
これは病の位置がかなり深いです。
顔面神経麻痺の場合は邪気の侵襲が浅いです。
広安門病院の鍼灸科には脳卒中の後遺症で鍼治療に来ている患者さんも少なくありません。
その病棟の95%以上の患者さんは脳卒中の治療を受けるために入院しています。
中国では鍼灸治療が国民に浸透しています。
さすが、中国医学の生まれた地です。

これから、梅雨が終わると暑い季節が待っています。
そのような時も、クーラーの設定温度と風の向きに気をつけて下さいね。
扇風機も同じですよ。
本当にちょっとしたことですが、気をつけてみて下さいね!

それでは、再見!!

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この記事を書いた人

傳統醫學研究所日色鍼灸院院長。
約10年の中国留学の後、横浜中華街にて開業。鍼灸学士、医学博士。
世界医学気功学会常務理事。

鍼灸、気功、徒手療法などの施術を中心に、養生(生活習慣)の取り組みから身体をサポートする。

プライベートでは、5人の子供の父親。

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