【口のはしっこが切れてしまう~口角炎に鍼灸治療~】

ニーハオ!ひいろです。
今日、はじめて生後一か月の娘を風呂に入れました。
あまりにへたくそ過ぎて妻に叱られました。
プチへこみ中です…。
まぁ、こういうことも新鮮ですよね!

さて、誰しも一度は経験したことで、口の端っこが切れてしまったことがありませんか?
俗に「カラスのお灸」と言います。
現代医学では口角炎といいます。
私も留学時代、偏った食生活と疲労により口角炎になったことがあります。
一ヶ月以上治らない時期もありました。
日色鍼灸院に来られる方にも時々、口角炎が長引いていると訴える方がいます。

口角炎はカンジタというカビによる感染症です。
口唇ヘルペスとよく間違われるようですが、別の病気です。
ストレスや疲労、ビタミンB2、B6の不足によって起こるとされています。

しかし、中国医学的には違う捉え方をします。
口の端っこには「地倉(ちそう)」というツボがあります。
「地倉(ちそう)」は足の陽明胃経に属するツボです。
また、口の周りには胃経と大腸経が通っています。
胃経と大腸経は文字通り、胃と大腸と関係する経絡です。
経絡とは生命エネルギーである「気」の通り道といいます。

胃も大腸も口から肛門までつながった一本の消化管です。
ですから、消化器系に問題がある人は、口の周りに吹き出物や肌荒れを起こしやすくなります。
当然、食べ過ぎによる消化器系の疲れが口角炎として現れてくるのは、経絡学的に見ると一目瞭然です。

インド料理のマトンカレー。ロンドンで父に食べさせてもらってからインド料理が大好きになりました。激ウマ過ぎて、次の日も行きたかったです!!ちなみに、カレーには身体を温め、気を補う生薬がたっぷり入っています。ですから、中国医学から見ても「薬膳」と言えるでしょう!!元気になれて、美味しくて最高です!!でも、気がつけば、私のブログには麺かカレーか中華料理ばかりが紹介されていますよね…。

また、口内炎も消化管の入り口ですので、過食による胃腸の疲れによって生じる症状の一つです。
そして、口の中をよく噛む人がいます。
これは、口の中が浮腫んでいる状態だから頻繁に噛んでしまうのです。
食べ過ぎ、飲み過ぎなどにより、消化器系の疲れがあると粘膜が浮腫むので噛んでしまうのです。

口角炎、口内炎、口の中をよく噛むという症状は消化器系の問題と考えることができます。
ですから、消化器系の疲れを解消するように治療すると、あれほど長引いていた症状が嘘のように改善します。
唇が割れてしまうのも胃腸の疲れと考えられます。

これらのような症状が現れたのならば、消化器系を休ませてあげれば自然に治っていくものです。
頭で考えて、栄養を摂るために食事すると食べ過ぎになるので、口角炎になってしまいます。
口角炎になったのならば、間違いなく疲れているので、意識して早めに休むようにすることが予防になります。

また、口の周りをよく舐めて肌荒れがひどい人がいませんでした?
舌をよく出す、というのは心臓の病症と考えます。
舌の先が真っ赤な人をよく見かけますが、これは心臓に熱がこもっていると考えます。
考えることが多く、気をもむような煩わしいことがあると心臓に熱がこもると考えます。

もし、動悸、不眠、夢をよく見るという症状があれば心臓の症状と考えて間違いありません。

ちなみに、中国医学における心臓は血脈を統括しており、精神活動全般を主ります。
長引く症状の裏側には必ず原因が潜んでいるものです。

自分自身の身体と向き合うことが早期回復を促進します。
長引く口角炎にお困りの方は、お気軽にご相談ください。
まぁ、口角炎は一つの症状でしかありませんので、これで治療に来られる方はあまりいないでしょうけどね。

それでは、再見!!

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この記事を書いた人

傳統醫學研究所日色鍼灸院院長。
約10年の中国留学の後、横浜中華街にて開業。鍼灸学士、医学博士。
世界医学気功学会常務理事。

鍼灸、気功、徒手療法などの施術を中心に、養生(生活習慣)の取り組みから身体をサポートする。

プライベートでは、5人の子供の父親。

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