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妊娠、産後の薬膳、鶏肉スープ

先日、東邦大学の看護学研究科大学院で講義をしてきました。

助産師育成コースです。
今年で6回目?だったと思います。
『助産と東洋医学』というテーマでお話ししてきました。

妊娠中の過ごし方、産後直後の過ごし方、育児が始まってからの過ごし方などそれぞれの時期の身体の養い方が本当に大切です。
「産後、なかなか体調が回復しない」と言う方が非常に多いです。

それもそのはず。
妊娠中に貧血気味になり、出産で体力と血を消耗し、産後は母乳をあげることで更に血を消耗する・・・
この時点で気血、そして、体力は相当枯渇しています。
この流れですと「事後処理」に追われ、回復するにはなかなか大変な状況に陥っています。

ですから、体力は消耗するもの、疲労はたまるもの、という視点で「事前準備」に努めることで、症状がとことん悪くなる前に処理していくと大ごとにならずに済むのです。

うちの妻は5回の出産に伴い、授乳歴もうすぐ12年になります。
妊娠中も母乳をあげ続けていました。
ちなみに、四女は間もなく4歳になりますが、母乳現役です・・・。
妻、すご過ぎます。

と、言うようなお話を大学院の授業ではさせて頂きました。

 

帰国して10年が経ちますが、助産師の方に接する機会が多いのも何かのご縁と感じています。
助産師さんが治療に来られることが少なくありませんが、話を聞くと「母乳が出ない」という悩みを抱えている方が非常に多いそうです。
慣れない育児のため、食事をする時間がなかなか取れない・・・
朝と昼が一緒になり、一日1〜2食になることがほとんどだとか。。。
お腹が空いたら菓子パンや食パン、チョコレート、プリンを少し食べるそうです。

いやぁ、これは大変な状況だと思います。

母乳は血液です。
中国医学では血を作るのは脾臓、すなわち消化器系と考えます。
血が不足すればお母さんの母乳は出なくなります。

食事の量と質(気血の材料)、そして、重要なのは消化吸収する能力がしっかりと働いていること。

寝不足、疲労が溜まっていると内臓の機能は低下しますし、筋肉も硬くなり、全身の連動性が低下し、身体の機能全てが低下します。
これでは母乳は出にくくなりますし、母乳の質も低下します。

中国医学では脾臓の「運化作用」が低下している、つまり消化力・吸収力の低下していると食事をしても気血を作ることができないと考えます。

内臓に負担をかけずに栄養を補給するためにはスープを飲んでもらいます。
中国に留学中、妻が長女を出産した時には中国人の友人たちにスープを飲むようにものすごくすすめられました。
スープを飲むと母乳が出やすくなるのです。

北京では烏骨鶏が安く手に入ったので、烏骨鶏のスープを作ったものです。
一羽丸ごと解体したのがきっかけで、しばらく鶏肉を食べられないこともあったなぁ、と懐かしく思います。

最後に我が家でよく作る(うちの妻が)スープの最新版をご紹介します。

【材料】
・骨付きの鶏肉適量(手羽元、手羽中、手羽先、もも肉など多めに使います。一羽だとかなり出汁が取れるので残った分は冷凍にしてカレーを作る時に使うと美味しいです)

・長芋(10cmくらい、適当に切ります)

・生姜(少々)

・塩適量(天日干しの塩)

・党参(5〜10g:もともと漢方薬でいうところの人参です。高麗人参ではありません。血を補います。入れ過ぎると漢方の匂いが強くなり飲みにくくなるかも・・・

・黄耆(5〜10g:気を補います)

煮る時間は2〜3時間煮るとより濃くなりますが、時間がない時は1時間でもいいです。
圧力鍋だと20〜30分ほどでできます。
漢方薬は入れすぎると漢方の匂いと味が強くなり、毎食食べたいと思わなくなるのでお気をつけください。

ぜひお試しください。

妊婦さん、経産婦さんを治療することがよくありますが、つくづく思うのは、悪くなってからだと本当に時間がかかると言うこと。

そして、治療だけでは回復するのは難しく、生活の見直し、取り組みが絶対的に必要であると痛感しています。

それでは、今日はこれにて。
再見。

 

左が党参、真ん中が黄耆。右はさつま芋。さつま芋は大きさの比較のため使いましたが、スープとは関係ありません! 黄耆は名前の通り、黄色です。黄色は五行で土と関係し、脾

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この記事を書いた人

傳統醫學研究所日色鍼灸院院長。
約10年の中国留学の後、横浜中華街にて開業。鍼灸学士、医学博士。
世界医学気功学会常務理事。

鍼灸、気功、徒手療法などの施術を中心に、養生(生活習慣)の取り組みから身体をサポートする。

プライベートでは、5人の子供の父親。

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