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ロシアの鍼灸事情を少し知りましたので、少しだけご紹介します。

ひいろです。
小学二年生の娘に中国語の発音で負けました。
完敗です…。
でも、読解力、語彙、文法など総合的にはまだまだ負けていません!
まぁ、当たり前か…。
中国語をもっと勉強して、中国医学の世界をさらにお届けできるように頑張ります!

さて、本日はロシアの鍼灸事情について、少しだけお伝えします。
たくさんお伝えしたいのですが、たくさんは知らないので…。

ロシアのクリニックで治療していると、現地の勤務している医師が研修したいとの申し出がありました。
西洋の手技療法オステオパシーの有名な医師やカザンの医学校の教授、そして、鍼灸専門の医師との交流がありました。

鍼灸専門の医師は、鍼灸医学の科学的な研究分野で多大なる功績を残した芹澤勝助先生(1915~1998)のロシア語に翻訳された教科書で勉強したそうです。
芹澤先生の本がロシア語に翻訳されていることに驚きました。
彼は尋ねました。日本では鍼灸はどのような場合に治療していけないという決まりはあるのか、と。
そのような質問は聞いたことがなかったので、どういう意味かと尋ねました。

日本の鍼灸書がロシア語で勉強されていることを嬉しく思いました! でも、全く読めませんでした…。

すると、ロシアでは重篤な疾患(ガンをはじめとする難病)を鍼灸で治療することが禁じられているというのです。
また、妊婦の治療も禁じられているそうです。
ただ、この場合、どうしても治療を希望された場合と特殊な場合はこれに該当しないとのことでした。
残念ながら、治療の合間に話しただけなので、詳細はわかりませんが、日本とは違う決まりがあるようです。

僕も見学させていただきましたが、治療もすごくワイルドでした!!

ところで、当院ではガンの患者さんの治療をしています。
それは、ガンそのものが消失するということではなく、術後に治療することで体力回復、健康促進を目的としています。
また、妊婦さんへの鍼灸治療は非常に優れていると思います。
妊娠中はむくみ、肩こり、腰痛、頭痛などの不調が現れやすいのですが、薬を飲みたくないという方がとても多いです。
まぁ、当たり前ですよね。

そのような時には鍼灸治療で疲労回復に大変有効です。
お母さんの状態が改善されることで安産や産後の体力回復が早い、という声をよく聴きます。

しかし、不思議なことに鍼灸の本場中国では妊婦さんに対する鍼灸治療を見たことがありませんでした。
治療の際に刺激が強いことが考えられますが、鍼灸治療の持つ「ケア」、「リラクゼーション」という観点では中国では行われていないようです。
妊娠中、出産後の領域では日本の鍼灸にアドバンテージがあるように思われます。

ロシアの鍼灸事情についてはまだまだ知らないことが多いので、次回ロシアを訪れた時には更なるに調査を行ってきたいと思います。

なぜか、患者さんが経絡図を持参。しかも、ツボの名前は中国語の発音。キリル文字で中国語の音の表記が。患者さん、ツボの名前も超詳しかったです。もちろん、素人の方です。

それから、患者さんに多いのは交通事故の後遺症です。
運転中、もしくは乗車中に衝突して肋骨を折ったことがある、胸部を強打したことがあるという人が五日間で4人も治療しました。
日色鍼灸院では追突事故でムチウチをやったことがあるという人は来ます。
しかし、肋骨を骨折するほど激しい事故になった人は当院にはあまり来ません。
今回ロシアで治療した人の中には、折れた肋骨が肺に刺さってしまったという人もいました。
いやぁ、想像しただけで痛そうです。
肋骨骨折したことがある人、意外と周囲にいないのですよね。

なぜ、それ程までに交通事故が多いのか、ある晩その原因を知ることができました。
夕食にウズベク料理のレストランに行きました。
渋滞がなければ10分ほどで到着できる距離です。

しかし、18:00といえば、仕事を終えて帰宅する人たちで渋滞しています。
100mほどの直線の道路でアクセルを踏み込むのです。
もちろん、前には他の車がいます。ぶつかりそうになるので、当然急ブレーキをかけます。
また、他の車線から突然、割り込んでくるので、またしても急ブレーキ。食事の前に、すっかり車酔いしました。
あぁ、これは事故が多発するのはやむを得ないな、と痛感しました。
もうね、荒すぎますよ、運転が…。

ウズベク料理の「マンティー」。中国の「饅頭(マントウ)」がシルクロードを通ってウズベク料理になったそうです。でも、これは「餃子」か「包子」じゃないの?とツッコンでしまいました。サワークリームをつけるとよりまろやかな風味にあります。ロシア料理ではサワークリームがよく出てきます。なんでもサワークリームなんだ、と一皿で二回目のツッコミを入れてしまいました…。でも、超美味しいです!!

あなたもロシアに行った時には交通事故には十分気を付けてくださいね。
最後はロシアの交通事情についての報告になってしまいましたね。

それでは、До свидания!!

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この記事を書いた人

傳統醫學研究所日色鍼灸院院長。
約10年の中国留学の後、横浜中華街にて開業。鍼灸学士、医学博士。
世界医学気功学会常務理事。

鍼灸、気功、徒手療法などの施術を中心に、養生(生活習慣)の取り組みから身体をサポートする。

プライベートでは、5人の子供の父親。

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