ひいろです。
母から聞いたのですが、実家に高校の同級生を名乗る者から電話があったそうです。
「高校の同級生のSと申しますが、ひしき君いらっしゃいますか?」
名前を間違えていたそうです。
僕に会ったことがないんだな、と虚しくなりました。
変な輩が増えていますね。
普段は何を食べているのですか?という質問をよく受けます。
他にも身体に良い漢方を飲みたいのですが、何を飲んだらいいのでしょうか?という質問も多いです。
僕はらっきょう以外は基本的に何でも食べます。
らっきょうは個人的に苦手というだけで、深い意味はありません。
正直申し上げますと、薬膳や漢方薬の話をしだすと、本当に複雑ですし、あなた自身でそれを判断するのは困難です。
古代中国では薬膳を作る職業は時代によっては医者より地位が高かったようです。
漢方薬も処方する際に、患者さんの舌、脈や問診で今の体の状態を診て漢方薬を決めます。
ですので、何年も修行を積まないとできるようにはならないでしょう。
しかし、料理をする上で、食べ物の性質を知ることはとても大切です。
最近では「温活」という言葉を雑誌やテレビで聞きます。
中国医学では2000年も前から「温活」の重要性を説いているので、ようやく時代が追いついたか、という気持ちです。
もっとも、冷蔵庫のない時代は冷たいものを飲んだり食べたりすることはなかったでしょうけどね…。
話をもとに戻しますと、食べ物には「性質」というものがあります。
現代医学からすると、考えられないことでしょうけど、中国医学では食べ物には「味」、「性」というものがあると考えます。
例えば、生姜の味は「辛」です。性は「温」です。
ですので、身体を温める性質があるのです。
冷え性の方には、とても良いです。
ここまで読むと、「おいおい、ひいろさん。そんなことは知っているよ!ブログを立ち上げて、そんな知識をひけらかすのかい?」と聞こえてきそうですね(笑)。
ちょっと、お待ちください。
それでは、生姜には発散する性質があることを、あなたは知っていますか?
生姜には「解表散寒」という作用があります。
カゼを引いた時など、冷えが皮膚表面に停滞している時に、その冷えを体外に排出する力があるのです。
つまり、「発散」する性質があるのです。
冬は生命エネルギーである「気」を体内にため込み、養う季節です。
ですので、冬に生姜をたくさん食べると「気」を発散、消耗することになります。
中国には「冬吃萝卜夏吃姜、医生不用开方子」という言葉があります。
「冬に大根、夏に生姜を食べる。医者は処方箋を書く必要ない」という意味です。
中国語だと軽快なリズムなのですが、日本語だと語呂が悪くてすみません…。
冬は気をためる季節なのですが、鬱滞しやすく熱化しやすいので、大根を食べて少し涼しくしてあげる感じです。
また、夏は汗をかく季節ですので、それを助長するために生姜を食べて体内の老廃物質を排出してあげるのです。
もちろん、冬は絶対に生姜を食べてはいけないという話ではありません。
薬味やスープに少し入れて食べるのはいいと思います。
「温活」でよく聞くものに生姜紅茶があります。
紅茶の性は「温」です。
茶葉の性質にもよりますが、消化を促す作用もあり大変良いです。
ただ、年中、やたらに生姜を食べ続ける方法はおすすめしません。
くれぐれも気を付けてくださいね。
薬膳は難しい、という話をしておきながら簡単美味しい漢方レシピをご紹介すつもりだったのですが、生姜の話で盛り上がってしまいましたね(僕が勝手に一人で)。
次回をお待ちくださいね。
再見!!
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