ニーハオ!ひいろです。
妻と長女が学校行事参加のため、朝、娘2人を保育園に連れて行きました。
運動不足が解消されて良さそうです。
朝から汗ダクになりました…。
さて、前回に引き続き、激しい運動は身体にいいのか?について興味深いエピソードをご紹介します。
僕の師匠の師匠の兄弟子が香港にいるので、お会いしに行った時のお話です。
この先生は南拳と北拳を学ばれた、非常に珍しい武術家です。
また、中医学院の教授を歴任された漢方医で、整骨をする医者でもあります。
香港の先生から言われました。
武術をするのは非常に良いことです。
ただ、最も大切なことは人としての在り方なのだよ。
そして、健康であることが非常に重要なのさ。
健康でなければ、人生は何にもならない。
若い時に過酷な練習をして、試合で多くの勝利を得て、チャンピョンになり、金メダルやトロフィーが部屋を埋め尽くしていたとしよう。
しかしだよ。
歳をとって、寝たきりで動けなければ、若い時の名声など全く無意味さ。
君は「鉄板橋」という鍛錬法を知っているかい?
鉄板橋とは、イスを二つ用意して、頭と足をイスに乗せ、その間に「橋」のように横たわります。
人の橋が出来上がり、その上に人が乗るという鍛錬法です。
首を鍛えるには非常に効果的な方法です。
「鉄板橋」をやると首や胸、腹部に打撃を受けても全く効かないようになるよ。
凄まじく強靭な肉体になれるのだよ。
それから、鉄砂掌は知っているね?
「鉄砂掌」とは鉄砂を布の袋に入れてそれを打つ練習です。
毎日、数ヶ月に渡り、強力に袋を打つ練習をすれば、攻撃を防いだ相手の腕を簡単に破壊できるようになり、相手は骨折を免れないよ。
ただね…。
若いうちはそれで良いさ。
歳をとったらどうなるか、わかるかね?
廃人だよ。
日常生活すらできなくなるのだよ。
腕を動かすこともできず、寝たきりになった者もいる。
私は何人も廃人になった者を見てきたからね。
健康がなければ何にもならないのだよ。
一時的な強さと若い時の名声など全く役に立たないよ。
生命エネルギーを若い時に枯渇してしまうとどうなるのかを教えていただきました。
長年武術を練習してきた臨床経験豊富な中医師の話は説得力があります。
誤った鍛錬法をすれば健康になるどころか、命そのものを浪費してしまうことになるのです。
また、この時の香港滞在中、北京で一緒に学んだ友人に会いました。
そして、彼の友人を紹介してもらったのですが、身体がボロボロだったのです。
この方は小さい頃から洪家拳の練習をしていたそうですが、激しく、過酷な鍛錬をしたせいで、腰痛と肩の痛みに悩まされていたのです。
本人も「間違った鍛錬をしてしまった」と言われていました。
健康よりも強さを求めて鍛錬し、修行に励むのも良いと思います。
人生において何が優先かは人それぞれです。
「太く短い人生」を選ぶもの良いと思います。
ただ、自分では「太く短い人生」を選んだつもりでも、そうなるかは誰にもわかりません。
太く短く生きられるかどうかは、まさに「天のみぞ知る」です。
今日のお話は武術に関係した内容でしたが、他の激しいスポーツも同じ事が言えます。
生まれ持っている生命エネルギーの絶対値は決まっています。
一時の勢いに身を任せて、その運用方法を間違えたならば、取り返しのつかないことになりかねません、というお話でした。
それでは、良い週末をお過ごしくださいね。
明日も元気に治療します!!
再見!!
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