妊婦の方へ

出産は「生命」の営みの過程の一つでしかありません。
それは、妊娠⇒出産⇒子育て(授乳、食事・トイレの世話)という流れです。
「出産して終わり」ではありません。
一連の流れのどこかでつまずくと疲労が蓄積し、疲労が限界を超えると乳腺炎、繰り返す発熱、産後うつ状態に陥りやすいようです。
妊娠中、出産、子育ては家族の協力があることで、お母さんの疲労は軽減され、回復は早まります。

逆子で出産する確率は?
最終的に逆子で生まれてくるのはわずか3~5%と言われています。しかし、その3~5%で生まれてくるのですが、ご自身の出産がそうなのでは、と心配になられることでしょう。
逆子のままだとどうなりますか?
基本的には赤ちゃんの頭の位置は上になったり、下になったりしますが、最終的には赤ちゃんの頭は重たいのでお母さんの骨盤側に落ち着きます。
30週~34週頃までは治療をすれば改善されることが多いです。以前治療した方の中には36週の直前で改善された方もいます。早いうちに治療することをお薦めします。病院によっては、36週の健診時に逆子が治っていなければ帝王切開の予約をし、早ければ38週で手術となることもあるようです。
逆子が治りにくい場合とは?
赤ちゃんが大きくなると元に戻る空間が少なくなるので逆子の状態から戻りにくくなると言われています。
また、へその緒が赤ちゃんの首に巻きついていたり、赤ちゃんの足がお母さんの骨盤にはまり込んでいたり、極端にへその緒が短い場合は赤ちゃんがひっくり返るのは難しいようです。
どのくらいで改善されますか?
通常は3~5回の鍼灸治療で改善されることが多いようです。早い人では1回の治療で改善されることもあります。
逆子の場合、治療に加えて自宅でのお灸をお薦めしています。簡単にできる方法がありますので、ぜひ実践されるといいでしょう。
逆子予防の注意点とは?
東洋医学では逆子の原因は「冷え」と関係していると考えます。サラダ、生野菜、果物、ジュース、冷水、アイス、刺身、お寿司などの温度の低いものは出来る限り避けましょう。
「出産と産後のために体力をつける」ことを意識するため、過度な運動により疲労が蓄積すると「首肩がこり」、「腰が硬くなり」、「お腹が張る」ために赤ちゃんが元の位置に戻れなくなります。お腹が張るとお腹が硬くなるので赤ちゃんが子宮の中で身動き取れなくなるのです。運動のし過ぎは禁物です!
「どれくらいが運動のし過ぎか?」個人差があるので、「このくらい」とは断言できませんが、お腹に強い張りを感じた場合は動き過ぎの可能性があります。ご自身の身体とよく相談して運動はするといいでしょう。

なぜおっぱいがつまるのか?(授乳期の乳腺炎)
冷え、ストレス、疲労、消化の悪いもの(乳製品、脂っこいもの)、母乳の質が落ちると敏感な赤ちゃんは飲んでくれないとおっぱいがつまってしまいます。
東洋医学的な乳腺炎の原因
①冷え
②ストレス
③消化の悪いもの
④疲労
以上の原因が複数重なることで乳腺炎になることが多いようです。
治療について
乳腺炎になっている方に共通する症状として、肩こり、首のこり、腰痛、疲労感、寝不足、発熱などです。どれも子育てによる疲労が関係していますので、「疲労回復」と「血流の循環改善」をすることを鍼灸治療の目的とします。
乳腺炎になっている部分に施術することはしませんのでご安心ください。
 
産前のケア
※逆子、安胎、安産のための身体づくり
※妊娠にともなう腰痛、肩こり、下肢のむくみなど
 
産後のケア
※産後の疲労回復
※骨盤調整
※乳腺炎および乳腺炎に伴う発熱
※授乳期のお母さんにとって、悩みの一つにおっぱいの「つまり」による乳腺炎があります。
出産の疲労が癒えないまま、育児による疲労が蓄積された状態が基礎にあると乳腺炎になりやすいです。
また、「ストレス」、「冷え」、「脂っこい食事および乳製品」などの条件が全てあるとかなりの確率で乳腺炎になります。症状が重いと発熱することがあります。おっぱいのつまりが強いと化膿します。病院では抗生物質の投与、もしくは外科的処置により排膿します。
そうなる前から上記の諸条件がそろわないようにすることが予防になります。
鍼灸治療では胸に処置を施さなくてもおっぱいの「つまり」は解消されます。主に手足、おなかと肩背部のツボを使うだけで、乳腺炎は解消されます。
鍼灸を通して乳腺炎の治療と予防に役立つだけでなく、お母さんの血流が改善されることにより内臓機能が調整されます。結果として、血液の質も改善されるので母乳の質も向上します。
赤ちゃんにとっては質のいいおっぱいが飲めることは成長と免疫にもいいことです。お母さんにとってはよく吸ってくれるのでおっぱいが「つまる」心配もなくなるのです。

「産前、産後はつらいのは仕方がない…」
そんなことはありません。
疲労による内臓疲労と血液循環が悪くなっているから今の症状が起こっています。
しっかり治療すれば元気になります。
痛いこと、怖いことはしません。
一人で悩まず、すぐに連絡下さいね。
きっと元気になりますよ。