こんにちは。
横浜中華街のひいろです。
すっかり秋らしくなりましたね。
風邪で寝込んでいる人もちらほらと。
五行でいうと、秋は「金」に属します。
五臓では「肺」に属します。
収斂する力が弱っていると気が発散してしまい、発熱や咳などの症状が出ます。
秋は乾燥しやすいので、辛い物や揚げ物の食べ過ぎには気をつけて下さいね。

さて、先日、2年半ぶりに北京に行ってきました。
北京の季節で最も過ごしやすいのが春と秋。
ただ、この時期はものすごく短いです。
夏は4カ月くらい暑い日がつづき、冬は11月~2月まで寒いです。
冬は零下になるのは日常的な事。
今回、北京を訪れた時は毎日青空が美しく、空気は乾燥していて気持ちのいいお天気でした。
ちょっとPM2.5を恐れていましたが、全く問題ありませんでした。
マスクをしている人もほとんど見かけず、この数年で環境が改善したのでしょうか。

今日、お伝えしたいのは中国医学の総本山である中国中医科学院についてです。
2002年3月、僕が留学した時は「中国中医研究院(China Academy of Chinese Medical Sciences)」という名前でした。
1955年12月19日に国務院衛生部主導により「中医研究院」が正式に成立します。
2005年12月、研究院設立50周年の時に国務院により「中国中医科学院」に名前が変わりました。
ちなみに、国務院とは中華人民共和国における最高国家行政機関のことです。

中国中医科学院は、衛生部(日本における厚生労働省)の直属機関である国家中医薬管理局の管理する中国医学の研修、医療、教育を行う総合研究機関です。
街中にあるちょっとした研究施設のようなイメージしか思い浮かばないかもしれませんが、ものすごい規模の研究機関です。
中国中医科学院は17の研究部門(14の研究所を含む)、6つの医療施設、3つ教育機関、2つの分院、5つの学術出版社、3つの学会からなります。
そこで働く職員の数はなんと5857人!!
ちなみに、その中の一人、終身研究員屠呦呦先生(1930-)は2015年にノーベル医学賞を授与されています。

2002年、僕が研修をしていたのは広安門病院鍼灸科です。
鍼灸科の一日の外来者数は600~700人。
広安門病院全体の一日の外来者数はおよそ7000人。
そこでは現代医学的な検査も手術もしますが、あくまでも中国医学の病院です。
入院施設もあります。
鍼灸科の入院患者の99%は脳血管障害によるものです。

2016年4月における中国中医科学院の組織については以下の通りです。

  • 科学研究所:中薬研究所、鍼灸研究所、中医基礎理論研究所、中医薬信息研究所(※信息は情報の意味)、中国医史文献研究所、中医臨床基礎医学研究所、第一臨床医薬研究所、第二臨床医薬研究所、臨床薬理研究所、老年医学研究所、心血管病研究所、腫瘤研究所(※腫瘤はがんの意味)、骨傷科研究所、眼科研究所
  • 研究センター:医学実験センター、中薬資源センター、中医薬データベースセンター
  • 医療機関:西苑病院、広安门病院、望京病院、眼科病院、鍼灸病院、中医門診部(※門診は外来の意味)
  • 教育機関:研究生院(※研究生は大学院生の意味)、中国中医科学院培訓(※培訓はトレーニングの意味)センター、北京国際鍼灸培训センター
  • 分院:中国中医科学院江蘇分院(江蘇省中医薬研究院)、中国中医科学院広東分院(広東省中医院)
  • 学術、出版機関:中国中医科学院図書館、中国医史博物館、中国鍼灸博物館、中医雑誌社、中医古籍出版社
  • 学会:世界针灸学会联合会、中国针灸学会、中国中西医结合学会

中国中医科学院について知りたい方は中国語ですが、こちらをご覧ください。

今回、久しぶりに中国中医科学院を訪れて感じたこと。

それは…

やっぱり中国はすごい!!!!!

中国中医科学院の西門。1999年に初めて訪れた時に比べると見違えるほどきれいになりました。

2000年留学前の夏、鍼灸研究所の前にあった古びた宿に泊まったのですが、ダニか南京虫かよくわかりませんが、寝ている時に刺されました。建物も新しくなり豪華になりました。

確か中薬研究所の入り口です。「祝賀終身研究員屠呦呦ノーベル医学賞授与」と書いてあります。

中国中医科学院の北門。ちょっと暗くて見えにくいですが、入ってすぐ左に鍼灸用具が買えるお店があります。奥に見える白い建物も研究施設です。

実は、日色鍼灸院。
屋号があるのをご存知でしたか??

傳統醫學研究所 日色鍼灸院(Hiiro Institute of Traditional Chinese Medicine)。

言われてみれば、なんだか難しい漢字がならんでいるな、と感じた方もいると思います。

決して、「Hiiro Acupuncture Clinic」ではありません。
試しに、英語版の中華街のマップをご覧ください。

えっ??
英語版のマップなんてあるの??

あるんです。
だから、何屋さんなのか、まったくわからないのです(笑)。

本当は○○堂、○○軒みたいな名前を考えていました。
ジェット・リー演じるファンフェイフォンの「宝芝林」、北京の漢方薬の老舗「同仁堂」などかっこいいですよね。
留学中に指導教官や兄弟弟子に中医の診療所を開業する時の名前は何がいいか相談したことがあります。
返ってきたのは「日色堂」。
なんか、いまいちでした…。

「傳統醫學研究」は中国中医科学院のような機関が日本にあれば世の中が元気になるのではないかな、と思いでつけた名前です。
予防医学部門としての気功教室。
教育部門としての養生講座や東邦大学大学院看護学研究科における講義。
臨床研究部門として日色鍼灸院。
学術部門の図書館として待合室と受付奥にある開き戸の蔵書があります。
現状として、日色雄一個人のソロ活動になっているので、色々と大忙しです(笑)。

ネタはたくさんありますが、それらのネタを世に出す方法がよくわかりません。
本当は、資本があれば、漢方薬局と鍼灸、漢方を受診できるクリニックや重症患者を受け入れる入院施設、それから、遠方から来院される患者さんの家族が泊まれる宿泊所、介護でつかれた家族が癒されるリラクゼーション(もちろん、中国医学を取り入れた)、温泉、薬膳が食べられるレストラン、健康のために気功・太極拳ができるジム、一般の人が勉強できる中医の教室、有機野菜や牧草で育った家畜、平飼いの鶏のいる農園が一体となった街を作りたいです。

安全な美味しい食べ物を食べ、健康的に身体を動かし、温泉につかって、じっくりと身体を養うことができればきっと今よりは元気になれるでしょう。
心も体も元気な人が一人でも増えれば、今より幸せな人が増えると思います。
幸せな人が一人でも増えれば、今より快適な暮らしやすい社会になると思いませんか?
今回、北京を訪れて、想像というか、妄想というか、イメージが色々と膨れ上がりました。
それだけでも、僕にとっては大きな収穫でした。

来年は勇気を出して、ちょっとだけですが、小さな一歩を踏み出そうと思います。
それについては、気長に続報をお待ちください。

今日はこれにて、再見!!

ウイグル料理の名物料理「大盘鶏(ダーパンジー)」。これはかなり辛いのですが、もちもちしたコシのある平麺とホクホクしたジャガイモと鶏肉がものすごく合います。久しぶりの麺は美味しかったです。西北地域の料理は麺料理が多く、やみつきになりますよ。ちなみに、これで4~5人分です。辛い物が全く食べられない人でもペロッといってしまうほど戦闘力です‼